今となっては間違いとしか思えない「医療はサービス」

「(歯科)医療もサービス業だ」という言葉が
(歯科)医療業界の内側からも外側からも聞こえてきます。

 

しかし、私は医療には「サービス」はそぐわない、
似つかわしくないと考えています。

 

したがって、私は歯科医師として
サービスをすることも、サービスを求められることも
好きではありませんし、そんな場面に遭遇もしないように心がけています。

 

こんにちは、株式会社120パーセント代表、
小さな歯科医院、クリニックの集患コンサルタント、
歯科医師の 近  義武 です。

 

※この記事は2014年1月20日に公開した著述を加筆修正したものです。

 

サービスという言葉はいわゆる外来語ですが、
ほぼ日本語化してしまっています。

 

好きではないとぶっちゃけてしまった以上、
まずは、「サービス」という言葉の意味や
言葉に含まれているニュアンスなどを
改めて紐解いてみましょう。

 

サービス(Service)の意味と語源

日本語としての意味を辞書で引くと
『人のために力を尽くすこと。奉仕。客をもてなすこと。
値引きしたり、おまけをつけたりすること。』
などとなっています。

 

「家族サービス」「サービス品」という言葉が
一般的に通用していることから、日本語では
サービスという言葉が『無償』という概念に
結びついていることがわかります。

 

では、元来の英語Serviceではどうかというと、
日本語のような「無償」の概念はありません。

 

Serviceの語源は、ラテン語のServitus(奴隷)です。
そこから英語のSlave(奴隷)Servant(召使い)などが
派生しています。Serviceもその1つです。

 

Serviceはサービスを受ける立場が「主」であって、
サービスを提供する側は「従」ということになります。

 

ですからServiceの英語の意味を重視するなら
『サービス』は患者が「主人」で、医療提供側が「従者」という
主従関係がはっきりしているものといえます。

 

そして奴隷は自由に行動ができません。
必ず規則と達成すべきノルマがあります。

 

つまり、語源から定義される英語のServiceは
「主従関係」と「規則」の中でマニュアル通りに
「ノルマを達成」させること、という意味になります。

 

日本語にしても、英語にしても
私(医療を提供する者)としては違和感があります。

 

具体的には、
日本語なら『無償』の概念を含んでいる点、
英語なら『主従』『ノルマ』の概念に違和感を感じます。

 

このような理由で、あくまでも医療提供者としてですが、
私は「サービス」という言葉を好きにはなれないのです。
その延長上にあると思われる「患者の“様”付け」もしません。

 

ただ、「サービス」という言葉は好きではありませんが
医療提供者として『奉仕』の精神は大事だと考えています。

 

そこで「サービス」とは別の言葉を使うようにしています。
その言葉が『ホスピタリティ』です。

 

ホスピタリティの本来の意味

ホスピタリティ(Hospitality)も外来語です。
こちらの日本語での意味は、辞書によると
「思いやり」「心からのおもてなし」となっています。

 

決して間違ってはいないのですが、
英語としての本来の意味から一部のニュアンスが
欠落しているのも事実です。

 

私は英語のHospitality本来の意味で
この「ホスピタリティ」いう言葉を使っています。
本来の意味を知るには語源をチェックすることが早道です。

 

Hospitalityの語源は、ラテン語のHospicsです。
その意味は「客人・異人・巡礼者等の保護・歓待」

 

これが英語のHospital(病院)、Hospice(ホスピス)、
Hotel(ホテル)、Host(ホスト)、Hostess(ホステス)など
さまざまな言葉に発展していきます。

 

この語源のHospicsからさらに語源を探ると
同じラテン語のHostisに行き着きます。
その意味は「敵・見知らぬ人・外来者」となります。

 

つまり、コミュニティ(共同体)同士の争いが絶えない時代に
自分たちのコミュニティを訪れた本来の敵に対して
これを招き入れたことが始まりなのです。

 

当時は最初に客が「主人に危害を加えません」と約束し
主人も「コミュニティの仲間からの攻撃もさせない」と
お互いに誓い合い、信用してから招き入れたそうです。
この主人の振る舞いがHospicsの「異人の保護」にあたるわけです。

 

やがてこの「保護」を巡礼者に提供する修道院や教会を
Hospes(余所者の保護者)と呼ぶようになり、
病気などで旅立てない者の看病が中心の施設はHospital(病院)へ、
飲食や宿泊を提供し歓待した施設はHotel(ホテル)へと
分化していったわけです。

 

そもそもの語源(Hospics)の行いが
主人の「命がけの保護」から始まっていますから、
これに匹敵する行動は「心からの歓待」になります。

 

ですからホスピタリティに「主従」の関係はありません。
ただし「主客」の関係は歴然とあります。

 

客人がどんなに美辞麗句を並べても、大金を積んでも、
主人が信用できない、命はかけられないと感じれば
その客人に保護を与える義務はないのです。

 

例えば、欧米でよく開かれるホームパーティ。
招く家の主人はHost(ホスト)と呼ばれます。
ホストという言葉に水商売関連のイメージはありません。
主人が女性ならHostess(ホステス)です。

 

そのパーティにはホスト・ホステス役の主人が招いた客のみが
参加するというのが通例です。
客は主人の指示に従う事で歓待を受けます。

 

立ち入らないでくれと言われたプライベートな空間には
客人は無断で立ち入ることはしませんし、
パーティでのドレスコードもホスト・ホステスの主人が決めます。

 

主人はその指示や約束を守ってくれると
信用した客人を招くでしょうし、
指示や約束を守ってくれている客人には
『心からの歓待』を提供しようと努めるわけです。

 

Hotel(ホテル)でもこの姿勢は変わりません。
滞在の仕方や楽しみ方はホスピタリティの提供者である
ホテル側が決めています。

 

その約束が守れそうもない客人は利用を断られますし、
ホテル側が客人を信用できなくなってしまったなら
退去をさせられることになります。

 

歯科医院に必要なのは

片や「(無償の概念が含まれる)奉仕」や、
「主従関係と規則の中でノルマを達成する」
という意味である「サービス」…

 

片や、主人として、信用できる客人に
主体的・自発的に行う「心からの保護・歓待」
という意味である「ホスピタリティ」…

 

あなたはどちらが歯科医療に
似つかわしいと感じますか?

 

私は「ホスピタリティ」を選びました。
ホスピタリティの語源のところで話した通り、
主人と客人が『お互いに約束を誓い合い』
主人が信用した客人に対しては
『命がけの保護を提供』をするという行いが
医療提供者の心情にマッチすると思ったからです。

 

サービスではなく、
ホスピタリティを提供しようとするなら
無償の労務を提供することも
値引きやおまけで競争する必要もありません。

 

ホスピタリティにおいて重視されるのは、
人間性や信条、個性、感性などであり、
どのような患者とどういう約束を交わすのかになります。

 

その約束に患者が価値を見出したなら
あなたはその価値に見合った報酬を
当然のこととして受け取れます。

 

後ろめたいことも、気がひけることも、
何も感じる必要はありません。

 

この気持ちを持って日々の診療に当たれることだけで
ホスピタリティ歯科医院経営には価値があります。

…………………………………………………………………………

考えてみましょう

さて、それでは恒例のシンキングタイムです。

 

ホスピタリティを提供しようとするなら
スタッフ教育は避けて通れません。

 

教育すべきことは
「どのような患者とどういう約束を交わすのか」
「どうやってそれを実現するのか」という
ホスピタリティの根本的なところになります。

 

この教育が功を奏すると
そのスタッフは「歓待」ができるようになります。

 

これだけの教育でも悪くはないのですが、
貴重な人材として周囲にも認知されるために
引き抜かれたり、恋愛を成就させて永久就職したりで、
いずれいなくなってしまいます。

 

実は教育する際に「あること」も並行して教えると
スタッフのロイヤルティが上がって
「くだらない理由で辞める」が起こりにくくなります。

 

そのあることとはどんなことでしょうか。

 

 

せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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     ↓
(ここは考える時間です)
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それでは答えです。

 

 

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