歯科医院にクレジットカードの取扱いは必要?

クレジットカード決済

現在、歯科医院を開設している院長の約70%は
年収1千万円以下といわれています。
(年収であって年商ではありません)

 

こんにちは、株式会社120パーセント代表、
小さな歯科医院、クリニックの集患コンサルタント、
歯科医師の 近  義武 です。

 

開業医の年収1千万円は
決して余裕のある数字ではありません。

 

借入金の返済や運転資金の確保などを考えれば
楽ではない医院経営をしていることになります。

 

当然ながら
「少しでも収入を増やす」工夫をすることになります。

 

その工夫の1つと言われているのが
『クレジットカード取扱いの導入』です。

 

患者からすれば、歯科医療費の支払いは
「高額なもの」の代名詞の1つになっています。

 

最新の先端技術を駆使した治療は
一件あたり数十万円・数百万円と
高額になることも増えてきました。

 

診療機会の損失を減少させるために
クレジットカードの取扱いを検討・開始する歯科医院も
徐々に増えてきています。

 

そこで今回は、歯科医院経営からの視点で
クレジットカード導入について検討をしてみましょう。

 

 保険診療自己負担金のカード支払い

保険診療の自己負担金を窓口で支払う際に
クレジットカードを取り扱っていたのは
ごく一部の歯科医院のみでした。

 

・少額の支払いが多く手数料がバカにならない
・ポイント分が「値引き」に当たるかが微妙
・窓口事務の煩雑化

 

などを理由に
「自主規制」されていたというのが現実です。

 

自費診療の割合がある程度以上の歯科医院が
独自にカード会社と加盟店契約をして
「自費診療の支払いに限って」
クレジットカードの取扱いをしている…

 

こんな状況が長らく続いていたのです。
保険診療に関してのクレジットカード払いは
ほとんど行われていなかったといえます。

 

ところが、2004年に国立病院の独立行政法人化に伴い
会計法上の制約がなくなりました。

 

その制約とは
「国の機関の収納は原則として現金に限る」
というものです。

 

この制約がなくなったので
全国の国立病院機構・赤十字病院・労災病院で
病院窓口におけるクレジットカードの取扱いが
事実上解禁された形になったのです。

 

その結果、国立病院等がクレジットカードの取扱いを始め、
公立、民間の他の病院・医院も
これに追随することとなったのです。

 

現在では歯科医院においても
保険診療一部負担金のカード決済は、
数多くの医院で導入されています。

 

ですので、あなたの歯科医院で
クレジットカードを取り扱うことに対する規制は
もはや存在しません。

 

自由診療も、保険診療も、どのように運用するかも、
あなたの裁量次第ということになります。

 

経営上のメリット・デメリットを十分検討の上
導入の可否を決めてください。

 

 カード支払い導入のメリット

患者側にメリットがあることで
治療の成約のハードルが下がる効果が期待できます。

 

歯科医院側のメリットは
料金の回収をカード会社が行なってくれることが
もっとも大きいといえます。

 

患者側のメリット

・高額な現金を持ち歩く必要がない
・カードなら盗難に遇っても被害が少ない
・支払い方法を選択可能(分割等)
・クレジットカードのポイントが得られる
・利用明細書に記録が残る
・現金を銀行で用意するにも引出し制限がある

 

歯科医院側のメリット

・現金管理(釣銭トラブル等)が軽減される
・未収金・未装着による損害が減少する
・高額診療を勧めやすくなる
・モバイル端末での決済も可能なシステムが登場している
・料金の回収はカード会社が行なってくれる

 

 カード支払い導入のデメリット

カード会社等に支払う手数料がすぐ思いつきます。
それだけではありません。

 

・加盟店手数料が発生する
・決済端末が有料になる場合がある
・通信費用がかかる
・停電時等は決済ができない
・加盟が難しいカードブランドがある
・使用限度額がある
・現金化に数日から数週間かかる
・あまり高齢者むけではない。

 

 大きな懸案事項1 手数料

手数料は患者サービスの一環として
歯科医院が負担しています。

 

公定価格である保険診療では、
多くの小売業で行われているように
手数料相当分を商品価格に
転嫁することはできません。

 

クレジットカードの取扱いが
事実上解禁されたにもかかわらず、
小規模の歯科医院ではでは導入に
二の足を踏んでいるのも事実です。

 

自費診療のみとか、保険診療でも〇〇円以上などの
使用制限をつけて採用している歯科医院も多くあります。

 

また、複数のブランドを一括で取り扱う
「取次業者・仲介業者」などでは
カード会社に直接申し込むよりも
手数料が低く設定してあるところもあります。

 

そのような「取次業者・仲介業者」を活用することで
歯科医院側の負担を抑制することが重要です。

 

 大きな懸案事項2 現金化

窓口でのクレジット支払いから
それが現金として使用できるようになるまで
早くて数日、遅ければ1ヶ月ほどの期間が必要です。

 

その期間中は帳簿上では「売上」が建っていますが
他の支払いなどには使うことができません。

 

何はともあれ、現金化までの期間は
短い方が経営上は有利です。
ただ、懸案の本質はそこではありません。

 

あなたもご存知のように
保険診療の場合、報酬の3割を窓口負担で受取り、
残り7割を約2ヶ月後に銀行振込みで受取ります。

 

我々はそのやり方にある意味慣れていますので、
現金化まで数週間というのは
それほど苦にはならないでしょう。

 

問題なのは現金の動き(キャッシュフロー)と
帳簿上(会計上)のお金の動きが
これまで以上にわかりづらくなるということです。

 

入金だけ見ても、窓口での現金収入、
保険診療報酬の銀行振込分、カード払いの銀行振込分など
多岐に渡ります。

 

一方支出も、現金払い、カード払いがあり、
歯科材料や技工物などは治療に先立って
発注する類のものになっています。

 

要するに、診療その他の会計処理としての
収入や支出が発生した時期と
それぞれの入金や出金の時期が
入り組んだ状況になっているのです。

 

ただでさえわかりづらかった状況が
クレジットカード払いを導入することで
さらに混沌とする可能性があります。

 

実際に歯科医院を経営していると
トータルでは赤字なのに現金が手元にあったり、
逆に黒字でも現金が枯渇したりすることが起こり得ます。

 

これが極端に進行すると
帳簿上では儲けが出ているはずなのに
支払いに窮して黒字倒産することになります。

 

歯科医院経営における黒字倒産は
決して珍しいことではありません。

 

売上が上がっているのに倒産するという
馬鹿げたことを回避するためにも
クレジットカード払いを導入するなら
お金の状況を把握するクセを
今からでもつける必要があります。

 

このようなデメリットは小さくなるように、
またメリットを最大限活かせるように
十分な検討とシュミレーション、準備をすることが
クレジットカード払いの導入成功の鍵と言えます。

…………………………………………………………………………

考えてみましょう

さて、それでは恒例のシンキングタイムです。

 

黒字倒産などの話になると
こんな言葉を返されることがあります。

 

「それは税理士や会計士に仕事だろう」
「金も払っているのだから当然見てくれてますよね」
「ヤバかったら教えてくれるはずですよ」

 

あなたも少なからずそう考えているのはよくわかります。
しかし、残念ですが期待はずれです。

 

“近”もこれを知ったときは衝撃的でした。
正直、びっくりしたことを憶えています。

 

これは、我々が税理士や会計士に期待する仕事と
彼らが守備範囲と考えている仕事が
ズレまくっていることから生じる誤解です。

 

では、彼ら税理士や会計士は
何が仕事だと考えているのでしょうか?
大事なことですからよく考えるべき問題です。

 

 

せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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     ↓
(ここは考える時間です)
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それでは答えです。

 

 

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