勤務歯科医は年収やビジネスモデルとしてどうなのか

こんにちは、株式会社120パーセント代表、
小さな歯科医院、クリニックの集患コンサルタント、
歯科医師の 近  義武 です。

 

我々歯科医師は勤務形態で大きく2つに分けられます。
勤務医と開業医です。

 

医科においては生涯を勤務医として過ごす、
開業しないビジネスモデルが存在しています。

 

これは大学に残って教育者・研究者になるのではなく、
いわゆる「野に下った」形でという意味です。

 

勤務病院の移籍を繰返しながらキャリアを積んで
ポジションを上げていくというのは
医科の世界では当たり前のことなのです。

 

もちろん自分自身のクリニックを持つ医師も存在します。
しかしそれは選択肢の1つでしかありません。

 

これに対して、我々歯科医師はどうでしょうか?
生涯にわたって歯科医療に携わりたいと考えた時、
ずっと開業しないまま過ごすことは可能でしょうか?

 

正直、難しいでしょう。
環境に恵まれれば成り立つかもしれませんし、
また、そのように過ごされた方もおいでだとは思います。

 

しかし、中長期的にみると
かなりリスクが高いといわざるを得ません。

 

 満足のいく勤務先の確保

臨床に携わる歯科医師としての勤務先は

・歯科大学の附属病院、
・一般医科病院の中の口腔外科、
・個人・法人経営の歯科医院

このくらいしかありません。
研究職や文官としては他にもありますが、
今回の話とは主旨が異なるので省きます。

 

附属病院勤務は大学に残ることと同意義です。
口腔外科は限られた領域の治療に特化しており、
なおかつその席は非常に限られています。
それなりに特殊な人脈も必要そうです。

 

結局、現実的に考えると勤務先としては
個人・法人経営の歯科医院を考える方が
ほとんどとなるでしょう。

 

ではこれらに良い条件で就職できれば
それで安心となるのでしょうか?

残念ながらなかなかそうもいきません。

 

なぜ安心できないのか?
それはこういうことです。

 

あなたが歯科医師として勤務を希望し、
年齢も40代半ばあたりまでであれば、
(性格的にも大きな問題がなければ)
勤務先は比較的見つけやすいことでしょう。

 

しかしその後はどうでしょう?

就職したその歯科医院は、
少なくとも一般サラリーマンの定年の年齢くらいまでは
勤務をさせてくれるのでしょうか?

 

勤め上げることができるかどうかは

・オーナー、院長の気持ちや気分
・その時点の経営状況・経済状況
・勤務者の能力(歯科医師・管理者・患者受け等)

これら全てが必要になります。
はなはだリスキーです。

 

さらに、50代になって以降には
再就職の勤務先は激減すると考えられます。

 

オーナー、院長にとっては非常に使いづらいですし、
診療そのものにも世代格差が目立つようになるからです。

 

賃金のこともあります。
ある程度経験を積んだドクターは
歩合給・成果報酬が一般的です。

 

患者の来院数が少なくては診療も行えず、
従って賃金も低くなってしまいます。

 

しかし、勤務医は勤務医なので
集客に関してイニシアティブをそうは取れません。
経営そのものにも関わることなりますが
どこまで介入させてくれるのでしょうか…

 

分院長待遇としても仕事の内容と賃金は
バランスが取れるでしょうか?
責任の所在と権利、問題発生の際の補填…
このあたりもかなりリスキーです。

 

 リスクと生涯賃金

一方で開業にもリスクはあります。
こちらについては理解している方が多いので
ポイントだけ話していきます。

 

最も大きなリスクは、いわゆる
『経営破綻リスク』になります。

 

多額の借入金を起こしての開業が一般的ですから
破綻してしまえばそれを背負いこむことになります。

 

歯科医師・歯科医院過剰といわれている現状では
確実に成功するとは誰にも言い切ることはできません。
そこまでのリスクを冒して開業するのかは
最終的には個人の考え方や志次第になります。

 

そしてもう一点、
生涯賃金に対する立ち位置を考慮すべきでしょう。

 

我々は歯科医師になるまでだけで
相当の先行投資を受けています。
歯科大学の学費、教材費、その間の生活費…
基本的には全て親御さんの負担しているはずです。

 

この恩恵を親に返す…、もしくは
次世代となるあなたの子供に与える…

 

こういうつもりがあるかないか、
この点でのあなた自身の立ち位置によって
ライフプランは大きく変わります。

 

この「先行投資された分」を含めて
それなりの生涯賃金を稼ぎ出そうとするなら
現状では『開業一択』にならざるを得ません。

 

スタート地点をゼロ地点に設定するか、
マイナス地点にするかの違いともいえます。
どちらの捉え方が正しいということはないものです。

 

しかし、“近”としては
マイナス地点からのスタートだという認識です。

 

それもあって、最後まで勤務医でいるビジネスモデルには
やや辛い評価になっています。

 

これらのことに加えて、個人の状況が加味されます。

家族の有無、生活の質、子女の教育、住居の所有の有無、
金融機関の信用評価、準備資金の額、情熱・志…

 

歯科医院を開設するか・しないかの選択は
現在の歯科業界の状況などを考えると
『どうしても開業できない理由』がない限り
開業に傾いているといわざるを得ません。

 

実際に40年前、50年前は
圧倒的に開業の方が有利でした。

 

しかし、近年、
その差がどんどん小さくなってきています。

 

それでも50歳以上の勤務場所の少なさと
ビジネスモデルとしての未成熟、未確立さを考えると
勤務医で一生を終えるという選択肢は
開業と同等か、それ以上にリスクが大きくなっています。

 

日本における持ち家神話は崩壊しましたが、
歯科業界における開業神話は綻んではいるものの、
いまだに存続中だと考えます。

…………………………………………………………………………

考えてみましょう

さて、それでは恒例のシンキングタイムです。

 

一生身をおくかどうかは別として、
卒後研修後の数年、大学に残るコト自体を
否定するものではありません。

 

経済的に余裕があるなら
むしろそうした方が良いという意見です。

 

では大学に残る最大の利点は何でしょうか?

 

 

せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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(ここは考える時間です)
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それでは答えです。

 

 

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