仕事を時間と共に管理する

「仕事量」も「所要時間」も圧縮する「超簡単3つの仕事管理の裏技」(後)

Last Updated on 2020.8.8 by 近 義武

たくさんの役柄を1人でこなしている
忙しい院長のための『仕事と時間の管理』の話をしています。

 

我々歯科医院の院長は、うまく仕事や時間を管理して
能率的・効率的に処理していかなければ
いつまでたっても仕事に追われる状況のままです。

 

当然、あなたがやりたいと思うこと、
改善したいことなどは後回しのままです。

 

こんにちは、株式会社120パーセント代表、
集患、自費率向上、予防歯科の確立をブランディングで実現する、
ブランド歯科医院構築・経営コンサルタント、
歯科医師の 近  義武 です。

 

前回は3つの裏技のうちの最初の1つを紹介しました。
今回は残り2つの裏技を紹介します。
これらを駆使して、仕事に追われる状況からの脱却しましょう。

<参照>

仕事管理の裏技 その2
 〜やらないと決めたらやらない〜

 

例えば診療なら、次の患者の予約時刻になっても
「キリがいいところまで」治療をしてしまう…

 

他にも、書類作成のような仕事を
「診療後1時間で終わらせる!」と決めたのに、結局終われない…

 

 こうなってしまう根本的な原因は
『その時刻までに絶対終わらせる』という強い気持ちがないこと。
そして『終了時刻になったらそれ以上続けない!』を
徹底しようという気がないことです。

 

診療に関しては上記の2つの心構えを守ると決心しさえすれば
院長のあなたにとって終了時刻の厳守は難しくはないでしょう。
問題なのはむしろ「診療以外の院長の仕事」に関してです。

 

所要時間と仕事量との目論見が大きくズレていたり、
とにかく「終わるまでやる」というように
【完了ありき】になっていたりしないでしょうか。

 

それではいつまでたっても
仕事も時間も管理をすることはできません。

 

診療以外の仕事の管理 Step1
時間枠と予定を決めてしまう

 

そこでまずは、「診療以外の仕事」を行う
1週間の時間の枠・予定を定めてください。

 

診療終了後、1〜2時間くらい「診療以外の仕事」をするのが
オーソドックスなところですが好みで決めても大丈夫です。

 

休診日は「診療以外の仕事」も無しにしておいた方が無難です。
何かと用事が入りやすいのですから最初から空けておきましょう…

 

そして、週末の最終日は、何らかの理由で
その週の「診療以外の仕事」が完了していない場合の
予備の時間として、こちらも空けておきます。

 

予備の時間を使うことなく余ったら
次週分として考えていた仕事を前倒しでおこなってください。

 

診療以外の仕事の管理 Step2
予定を組む時間を決めてしまう

 

1週間の最終日の最後の15〜30分は
次週に行うべき仕事の書き出しと実行の予定を組む時間です。
面倒だと思うかもしれませんが慣れてしまえば気になりません。

 

毎回のように「さてどの仕事をしようかな」「締め切りは…」
と考えている時間がなくなって手際よく仕事を開始できます。

仕事管理の裏技 その3
 〜思いつきで仕事を増やさない〜

 

「予約制」を採用しているなら、診療と時間については
レベルの違いはあるにせよ「管理はしている」ことになります。

 

診療のアポイントの入れ方に関しては
事前に受付スタッフと念入りに打ち合わせればいいことです。

これはほとんどの院長がすでに行なっているはずなので
特にいうことはありません。

 

ただし、管理として抜け落ちやすいのは
急患や飛び込みの患者の処遇をどうするのか、です。
ルール化しておかないと、スタッフも患者も嫌な思いをします。

 

受付スタッフに丸投げしないで
具体的な「トークスクリプト」まで用意しておくことが大切です。

 

診療以外の仕事の管理 Step3
時間枠で仕事量をコントロール

 

問題は診療以外の仕事です。
注意しないと、『あれもこれもやらねば』と際限なく仕事が増えます。

 

まずは、『診療後には30分の仕事4つ相当まで』とか
『休診日に仕事をするなら1時間を4つと30分を4つまで』のように
グランドルールを決めてください。

 

決めたグランドルールを守って、予定時間になったら
たとえ途中であっても一旦その仕事は切り上げましょう。

 

こういう場合のために週末に予備の時間を確保しているのです。
終了できなかった仕事はそちらで処理することにして
スケジュール通りに別の仕事に取り掛かってください。

 

仕事の締め切りや優先順位も考えてきめたスケジュールなのですから
1つの仕事が予定通りに進まないことで、その全てを崩すと
スケジュールを組んだ意味もなくなります。
そして行き当たりばったりの仕事に追われることになるのです。

 

ここが大事なポイントです。
慣れないうちは仕事を途中で切り上げる罪悪感や落ち着かない気持ち、
もっと続けたい意欲などを感じますが、それはまさにあなたの感情です。
感情に流されると仕事の管理ができないのは誰でも同じです。

 

あなた自身をあなたが管理するのは
こういった感情をコントロールすることも含んでいます。
感情の管理を回避したいなら、スケジュールの精度を上げましょう。

 

診療以外の仕事の管理 Step4
同系統の仕事をまとめて処理する

 

次に、似ている仕事はまとめて処理します。
例えば、その日のメールの処理は30分の枠を1つ使って
全メールを「確認のみor返信」→「処分or保存」まで行って
再度読み直す必要がない状態にします。

 

『後で処理しよう』と既読で受信箱においておくと、
処理の際に他のメールと共に2度3度と読むことになります。
こういう何気ない行動が仕事を増やしていくのです。

 

メールの処理と同時に、何らかの別の仕事が発生したなら
最後にまとめてスケジューリングをします。

 

書類作成、労務、会計処理なども
それぞれまとめて行うようにします。

 

診療以外の仕事の管理 Step5
年単位での定型的な仕事をスケジューリング

 

ボーナスの支払い、予定納税、労災手続き、レセプト、年末調整など
あらかじめ行うことがわかっている仕事は
年間のスケジュールを組んでしまいましょう。
突発的な仕事の発生を極力防いでおくことが時間を管理するコツです。

 

それでも突発事案が発生したり、ある仕事の緊急性が高まったりしたら
元々予定していた仕事を「やめる」か「別の仕事に置き換え」ます。

 

差しあたっての突発事案を直近の時間枠を使って処理をしてしまいます。
週末には仕事を入れない予備の時間を確保してありましたよね。
元々の予定の仕事はその予備時間で処理します。

仕事と時間の管理 まとめ

目の前にある仕事だけを行っていると、仕事も時間の管理はできません。
時間をハンドルにして仕事を管理し、その仕事が短時間で終わるように、
細かい工夫を重ねて効率的・能率的に処理していくことが重要です。

 

仕事を「終わるまでやる」という認識をまずは辞めてください。
その仕事は「60分」「30分」単位でどれくらいの仕事量かを
ざっくり見積もることを習慣にしましょう。

 

こう意識することによって、
仮に予定時間でその仕事が終わらなかったとしても
それは「のろま」だからではなく
所要時間の見込違いという理由に置き換わります。

 

そうなれば、予定時間内に仕事を終わらせるには
所要時間の見込みの精度を上げればいいことになるわけです。

 

この精度を上げるのは難しいことではありません。
所要時間の見立てに慣れてしまえばいいのです。
仕事の段取りを書き出してから時間を見積もると
慣れるのもさらに早くなります。

 

脳の認識は結構いい加減で、
目の前にある問題や直前の出来事などは大きく、
未来の話やしばらく経過した事象などは小さく感じてしまいます。

 

段取りを書き出して見える化することで、そういったバイアスが
かかりにくい状態で所用時間の見積もりが可能になります。

 

「面倒くさい」と感じる方が多いですが、効果の高さは間違いありません。
仕事を所要時間で管理するのは、誰にでもできて、
見積もりの精度が上がるほど使い勝手が良くなる優れた方法です。

時間に追われているという方は試してみる価値がありますよ。

…………………………………………………………………………

考えてみましょう

さて、それでは恒例のシンキングタイムです。

 

これまでのやり方を変えるのは面倒だし、
なんだか手間もかかりそうだし、かえって時間がかかる気がする。

 

こんな風に二の足を踏んでいる方もおいででしょう。
そんな方には来週1週間の診療以外の仕事だけを
予定として組んでみることをオススメします。

 

考えることをまとめて行なってしまえば
あとはやるだけの状態が作れます。
やってみると、仕事開始時の「うだうだ」が消失して
仕事の進み具合が早いことをすぐに実感できます。

 

さらにこれを3〜5週間くらい継続して行うと
自分がどんな仕事をこなしているかがわかるようになります。

 

さらに2〜3ヶ月続けると別のあることがわかってきます。
それがわかると仕事のスケジュールが予定通りに消化されやすくなります。
何がわかるのでしょうか。

 

 

せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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(ここは考える時間です)
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それでは答えです。

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