目標と意識

どうせなら「楽に」目標を達成しよう

Last Updated on 2020.8.9 by 近 義武

1953年にアメリカのエール大学で興味深い調査がありました。
あるアンケートをその年に卒業する学生を対象に取ったのです。

 

「いま明確な人生設計を持っているか?」
「もし持っているとすれば、それはどのような目標か?」

明確な目標を持っていたのは、わずか3%!でした。

 

それから時は流れて、アンケートの20年後に追跡調査が行われました。
目標を持っていた3%がアンケート対象者全体の財産の95%を持っていました。

 

明確な目標を持っていなかった97%の人たちの財産を合計しても
アンケート対象者全体の財産のたった5%しか持っていなかったのです。
超名門大学のエール大学でもこれほどの差がついたのです。

 

また、こんな調査もあります。
ハーバード大学である年の卒業生にアンケートを取りました。

 

『目標を紙に書いていますか?』

目標を紙に書いたのは3%でした。
13%は、目標がありましたが紙に書いてはいませんでした。
84%は目標が明確ではありませんでした。

 

10年後に追跡調査をしたところ、目標を紙に書いていた3%は
残り2つの回答群の人と比べて年収が約10倍になっていました。

 

『だから明確な目標を定めてそれを紙に書け!』
というほど私は素直ではありません。

 

確かに、目標を紙に書くと叶ってしまう確率は上がります。
理由は単純です。【目標に意識が向くから】です。

心理学的効果

カクテルパーティー効果

たくさんの人がそれぞれに雑談しているなかでも、
自分が興味のある人の会話、自分の名前などは
自然と聞き取ることができるという心理効果です。

 

脳は聴覚に限らず、視覚でもその他の五感でも
知覚した情報をすべて一律に処理しているわけではないのです。
興味や関心が向いている事柄には選択的にブックマークをつけます。

 

例えば、今この瞬間あなたが「赤・RED」を強く意識しただけでも
今日1日ほどはふとした場面で「赤いもの」が
あなたの目に飛び込んでくる感覚を実感することができます。

プライミング効果

こちらはあらかじめある事柄を見聞きしておくことにより、
別の事柄が覚えやすくなったり、思い出しやすくなったりする心理効果です。

 

我々が「接着」等で使用する「プライマー(primer)」と
語源は同じですから理解しやすいでしょう。

 

プライミング効果を最もリアルに感じるのは「10回クイズ」です。
脳に刷り込まれた情報によって思考や発想が影響を受けるのです。

 

これらの心理効果の働きにより
意識が向くだけで関連する情報に対する感度が上がり
それに引きずられて知覚(何かを知る、感じること)の
優先順位が変わるわけです。

 

「紙に書いた目標」に関して、
「知覚」というアンテナがレベルアップするということです。
「チャンスが見える」と言えば、分かりやすいでしょうか。

 

ですから、『明確な目標を定めて紙に書く』ことを否定はしません。
どんどんやってもらっていいことだと考えています。
今日言いたいことはそこではないのです。
何が言いたいか?それは『普段の行動』についてです。

『普段の行動』をどうする?

 

目標を紙に書いて掲げていれば、それだけで
各種の心理効果によってアンテナの感度は上がります。

 

ただ、それで満足しているようでは
あなたが得られる成果が小さく、目標達成まで時間がかかります。

 

ではこれをブーストするにはどうすればいいのか。
コレが今回あなたにお伝えしたいことです。

 

結論から言いましょう。

普段は目標ではなく『達成のための行動』を意識する

 

昨日も目標を達成するための行動をとった…
今日も十分に行動できた…
明日もきっと行動できるだろう…

 

目標に向かう行動を取り続けることで
「目標に近づいている自分」を自覚できます。

 

それが続けば「目標が叶わないはずがない!」
と心から思えるようになります。

 

『このままでいいんだろうか…』と不安を感じることなく
目の前の行動に集中できます。
結果として目標達成力もあがる、というわけです。

 

あなたが思っているよりも
あなたにできていること、達成したことはたくさんあるものです。

 

患者と話すことも、問診をすることも、歯牙を削合することも
全部、最初はできないことだったはずです。

 

人は誰しも何もできない存在として生まれるわけですから、
あなたができるようになったことは
実感に乏しいだけで実は数えきれないほどあるのです。

 

「できないこと・できなかったこと」に意識がむいているから
「できない自分」「自信が持てないマインド」が
行動も萎縮させているのです。

 

たとえ3日坊主でも、2日間は行動できています。
これでも前進=目標・成功に近づいていますよね。

 

目標を掲げて書いておけばあなたは自動的に目標を意識します。
しかし、目標の達成を意識してしまうと
「できない自分」も意識をしてしまいがちなのです。

 

『目的を達成するための行動』を意識することで
不安を感じることなく目の前の行動に集中してください。

 

その結果「行動を継続していく」という非常に難しいことを
あなたは思いのほか楽に実行できるのです。

 

さらに「目的達成に向けた行動」を実行したこと自体が蓄積されて
モチベーションを保持し、行動を継続できてしまうというわけです。

 

あなたが目標を達成できない理由は
案外こんな「小さいこと」に原因があるのかもしれません。

 

目標を達成しやすい環境はあなた自身で作れるのです。
精神力だけで、行動し続けられるのはごく一部の超人だけです。

 

「意志が弱い」と思う方こそこういった行動継続への工夫にも
関心を向けて欲しいですし、楽に目標達成に進んで欲しいものです。

…………………………………………………………………………

考えてみましょう

 

さて、それでは恒例のシンキングタイムです。

 

アメリカ、メジャーリーグ初となる黒人選手、
ジャッキー・ロビンソン内野手が生前に残した名言があります。

 

彼はその後の近年の野茂、松井、イチローなどの日本人を含む有色人種が
メジャーリーグで活躍する道を拓いたパイオニアです。
そのジャッキー・ロビンソンの言葉がコレ!

 

「不可能の反対は、可能ではない。○○だ!」

 

この○○にはどんな言葉が入るでしょうか

 

せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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(ここは考える時間です)
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それでは答えです。

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