「患者様に選ばれる歯科医院」なんて言ってるから…1/5
“近”自身は答えることはほとんどありませんが、
街中ではいろいろなアンケートを実施しています。
昨今はネット上のアンケートも多いですね。
歯科に関するアンケート結果も時折目にします。
歯科雑誌や歯科業界にぶら下がっているような業者が
自社のパンフレットやホームページ上に掲載しています。
その中でもよくある項目が、患者に聞いた
「治療を受けた歯科医院を選んだ理由」です。
上位に来る理由はどのアンケート結果を見ても
まず大差はありません。
「住居・勤務地の近く」
「以前に行ったことがある」
「腕・人柄が良い」
「評判がいい」
「料金が安い」
こんなところが上位を占めています。
そしてこれらのうち「住居・勤務地の近く」が
ほぼ第１位なコトも変わりません。
その後に「選ばれる歯科医院になるためには」
なんて記事が続くのもお約束となっています。
そして“近”はこの結果を見てこう感じます。
『ほとんどの歯科医院にはまだ伸びシロがある』
そもそも『選ばれる』ってどういうことでしょうか？
「選ばれる」にはまず、競合が存在していなくてはなりません。
患者には、競合含めた候補全てを理解・評価・判断してもらって
「選ばれる」ということになります。
この「選ばれる」過程の主体はすべて『患者』です。
患者に主導権を渡して『任せている』格好です。
「選ばれるための情報提供をしましょう」などと
一見もっともらしいコトがいわれていますが、
単に情報を出してアトは「患者に丸投げ」
という意味でしかありません。
『選ばれる』ではなく『選ばせる』、さらには、
『選ぶ余地をなくす』ことを目指すべきです。
『比較するまでもない』状況を見据えることです。
そうでなければ、情報提供をしていたとしても
自己満足レベルから脱却できません。
腑抜けた作り笑いみたいなものです。
患者にとって「選ぶネタ」にもなりません。
「選ばせる」となれば、主体は「我々歯科医師」です。
情報提供も「何を」渡すのか、「どんな形で」渡すのか、
「どんな手段で」渡すのか「誰に」渡すのか・・・
また、患者には情報を受け取って
「どのように」なってほしいのか、
「どうして」ほしいのか・・・
配慮すべき点が数多くあります。
患者頼みにならない分だけ，こちらが細部まで
想定しなくてはなりません。
あなた自身のこと、歯科医院のこと、患者のことを
深堀していく必要があるということになります。
さて、それでは恒例のシンキングタイムです。
患者アンケートの結果を少し考察してみましょう。
「住居・勤務地の近く」が第１位ということは
あなたの歯科医院の「近くにいる人」に
歯科医院の存在を認知させることができれば
患者の来院に繋がる、ということになります。
これだけで必要十分な集患ができたのは
30年以上前の話です。
歯科医院数が少ないゆえに成立したといえます。
現在の歯科医院過多な状況でも
「住居・勤務地の近く」が第１位ということは
患者が立地の利便性以外に競合歯科医院との差を
感じ取っていないことを意味します。
そこで、競合歯科医院との差別化を図ろうという
トレンドが生まれるわけです。
このトレンドに乗ると
患者の増患に繋がるのはもちろんですが、
もう１つ、あることが起こります。
さて、それはどんなことでしょうか？
せっかくここまで読んだあなたにはぜひとも、
いろいろと、考えてみてほしいなぁ・・・と思っています。
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（ここは考える時間です）
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それでは答えです。
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考えてみましたか？
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おなじ歯科医師同士、苦労が他人事と思えない分だけ、
報われる日が１日でも早く訪れてほしいと
心から思うわけです。
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以上、参考になったでしょうか。
これまでにも、日常の中から歯科医院経営のヒントを掘り出しています。
「気付き」にまとめておりますので、読み流すと楽しいかもしれません。
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ありがとうございました。
近 義武
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