予防歯科を歯科経営の主力にするということ
こんにちは、株式会社120パーセント代表、
小さな歯科医院、クリニックの集患コンサルタント、
歯科医師の 近 義武 です。
今日は気になる記事をみつけましたので紹介させていただきます。
予防歯科の関することなのですが、歯科医院経営者の目で読んでみて下さい。
予防に対する意識調査
ライオンは2013年11月22日~12月10日の期間、
15~69歳の日本・アメリカ・スウェーデンの男女3,600人を対象に、
“オーラルケアに関する意識調査”を実施した。
日本での「予防歯科」認知度は2割
まず、「予防歯科」(ムシ歯などにかかってからの「治療」ではなく、
かかる前の「予防」を大切にする考え方)の認知度を調査したところ、
アメリカ・スウェーデンでは約6割が予防歯科を理解し、
約7割が取り組んでいることが分かった。
一方日本では、理解している人は20.9%、
実際に取り組んでいるのは26.2%だった。
ただし、予防歯科を理解した上で「予防歯科を必要だと感じるか?」
という質問に対しては、欧米と大差ない7割が
必要性を感じると回答している。
日本の約6割が1年以上歯科検診を受けず
直近1年間に歯の健康診断を受けた回数を聞いたところ、
アメリカでは「2回」が最多で34.9%、
スウェーデンでは「1回」が最多で57.1%となった。
一方、日本で最も多かった回答は
「直近1年間では受けていない」で、57.5%だった。
オーラルケア用品へのこだわりについては、
アメリカでは77.2%、スウェーデンでは64.9%が
「こだわって選ぶ方」と回答したのに対し、
日本は約半数が「あまり考えずに選ぶ」と回答した。
年間のオーラルケアアイテム平均購入金額は、
スウェーデン8,415円、アメリカ8,354円、日本4,965円で、
欧米2カ国に比べて日本の金額は全般的に低いことが分かった。
スウェーデンの70歳の残存歯数は21本
親しらずを除く成人の歯の本数は28本だが、
70歳の時点での残存歯数調査では、
“予防歯科”の取り組みが進んでいるスウェーデンでは
「21本」という結果になった。
一方、日本人の場合は16.5本で、
明らかな差が見られる。
我々歯科医師、特に日本の歯科医師にとっては、
細かい数字はともかく、まぁ驚きはしない結果ですよね。
しかし、本音を言えば、
『患者がもっと予防の大切さを理解していれば
こんなに苦労はしていてないよ。』という感じでしょうか。
そして、医院側としてはどうなっているかというと、
診療の最後に「3〜6ヶ月後に定期検診に来て下さい。」と付け加える、
あるいはリコールはがきを出す、程度の歯科医院が8割です。
残りの2割の歯科医院はメインテナンスの仕組みやシステムを
持ってはいますが、実際に機能しているのは
そのうちのさらに2割、全体では4〜5%でしょう。
患者で予防歯科に取り組むのが25.6%では
こんな数字になるのも当然ですよね。
経営者としてはどう活かす?
では、あなたならこれらの「予防歯科」の状況を考慮して
歯科経営をどういう方向に向けていきますか?
少し補足をしましょう。
- 潜在患者はいそうだけれど、意識は低そう。
- 他の歯科医院はほとんどが取り組んでいない。
- 自分の医院もこれまでは積極的には取り組んでいない。
ということなら、どうしましょう?
回答例 その1
患者の意識レベルが上がるのを待ちつつ様子を見る
何もしないということですね。
しかし、さすがに消極的すぎませんか?
患者の意識レベルが上がった頃には
他の医院も参入しているはずです。
回答例 その2
予防歯科を中心に診療を組みたて直す
素晴らしい決断です。
当然、集患の方法や患者一人当たりの売上、
損益分岐点までの期間やそれまでの資金的余裕は
十二分に検討してのことですよね?
回答例 その3
予防歯科のセミナーに参加する
そのセミナーは、意識の高い患者が
あなたの目の前にいる前提ではないですか?
どうすればそんな患者がユニットに座ってくれるんでしょう?
どの回答も微妙といえば微妙…
では“近”ならどうするか、もしくはどうアドバイスするか…?
『特定の性質を持った患者を集める方法を勉強する』
今回の場合なら特定の性質というのは、
「予防歯科に取り組もうとしている、もしくは
予防歯科が必要だと感じている患者」
ということになります。
お金がかかる方法、あまりかからない方法、
効果が出るのに時間がかかる方法、即効性のある方法、
手間がかかる方法、かからない方法・・・
いろいろな方法がありますから、
あなたの状況や考え方にあった方法から
あなたの医院で実践していけばイイでしょう。
こういうものは医療と同じで
100%確実なコトはありませんが
確率の高いコトは存在します。
ヤマ勘ではなく、
数値に基づいた手法も存在しています。
そうして予防歯科の患者が継続的に確保できてから
診療システムなりを組み立て直してはどうでしょう?
遠回りのようで、実は一番の近道です。
特にコストパフォーマンス、リスク、費やす時間では
アドバンテージが大きいのは確実です。
応用も利きますし、望めば深堀もできる分野です。
今まで馴染みがなかったし、
よく分からない話と感じるのは当然ですし、
もっともだと思います。
しかし、患者を選択して集める方法が
あることだけでも心に留めておいて下さい。
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考えてみましょう
さて、それでは恒例のシンキングタイムです。
こういう形で話題にしていますから、
勘のいい先生は先読みしているかもしれません。
解答例を3パターン挙げましたが、
さらによろしくない解答例があります。
どんなものでしょうか。
せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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(ここは考える時間です)
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それでは答えです。
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