経営に活かす患者心理 その36 認知的倹約

認知的倹約

こんにちは、幸せドクターのサポーター、

歯科医師×クリニック経営アドバイザーの 近  義武 です。

 

 

11月も半ばとなって

来年の新卒の採用をする多くの歯科医院で

募集を開始していることでしょう。

 

 

経験者の募集を考えている歯科医院でも

ボーナスをもらって退職する

『ボーナス離職者』をねらって

準備をしている時期になるようです。

 

 

一般企業の新卒の就活は一段落していますが

歯科業界は「これから」が本番になります。

 

 

それにしても、面接に訪れる求職者が

判で押したように『黒のリクルートスーツ』なのは

日本人らしいというか、傾向的というか

ある種の面白さを感じます。

 

 

周りと同じ無難な黒色で同型のスーツを選ぶ…

これは行動心理学的にみると

【認知的倹約】から導かれた結果といえます。

 

 

 認知的倹約

 

 

これはお金を出すことを渋るケチに似ています。

しかし、倹約するのはお金ではなく、

自分に情報・知識が足りない物事や

興味のないことなどに費やす労力になります。

 

 

つまり人は、何かを判断する時に費やす労力を

なるべく少なくしようとするのです。

このことを『認知的倹約』といいます。

 

 

例えば

行列のできるラーメン屋さんに

つい自分も並んでしまうのは

「行列ができるからきっと美味しいのだろう」

と考えてしまっているからです。

 

 

自分でリサーチせずに

思考を省いて楽して選択しているわけです。

脳を回転させることを「倹約」しているのです。

 

 

知人が「美味しいよ!」という飲食店に

なんの疑問も抱かずに訪れることも『認知的倹約』です。

 

 

昨今の口コミサイトが隆盛なのは

日本人の『認知的倹約』を行ないやすい傾向に

拍車がかかってきたせいかもしれません。

 

 

 歯科医院経営に活かす「認知的倹約」

 

 

患者は歯科医療の知識が足りませんから

「認知的倹約」を起こしやすくなります。

 

 

つまり、わかりにくいもの、

理解に時間がかかるもの、

脳を回転させなくてはならないことは

嫌われるということです。

 

 

ですから説明には論理性だけでなく

感覚的な表現も取り入れる…

 

日常から使われるような、

平易なボキャブラリーを使う…

 

まわりくどい言い回しを使わない…

 

 

難しい表現は患者の思考を

フリーズさせてしまいます。

 

 

チラシやパンフレット、

ホームページの文章などもしかりです。

 

 

直感的に読みづらい漢字は

ひらがなに直す必要があります。

 

 

  • 殆ど・・・ほとんど
  • 下さい・・ください
  • 様々・・・さまざま
  • 大体・・・だいたい
  • 有難い・・ありがたい
  • 益々・・・ますます
  • 私達・・・私たち
  • 挙句・・・あげく
  • 分かります・・わかります

etc…

 

 

なんとなく感覚的にわかるでしょうか。

漢字で書くことによって

印象操作したいような場合を除き、

必要以上に漢字を使わないことで

「認知的倹約」を手助けします。

 

 

「認知的倹約」はさらに

『同調』という行動を導きます。

 

 

求職者がそろって「黒のリクルートスーツ」なのは

この『同調』なわけです。

 

 

【認知的倹約】→『同調』を

歯科医院経営に活かす方法を

次回に紹介していくことにします。

 

…………………………………………………………………………

 

考えてみましょう

さて、それでは恒例のシンキングタイムです。

 

 

【認知的倹約】で飲食店を選択した際、

実際に「美味しい」と感じられたなら

特に問題は起きません。

 

 

まぁ、さらに【認知的倹約】に拍車がかかって

自分で判断しなくなるということは

怒ってしまう可能性はありますが・・・

 

 

それよりも問題なのは

【認知的倹約】で選択した飲食店が

「美味しい」と感じられなかったときです。

 

 

どんなことが起こってしまうでしょうか。

 

 

 

せっかくここまで読んだあなたなら

ぜひとも、考えてみてください!

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     ↓

     ↓

     ↓

     ↓

(ここは考える時間です)

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     ↓

     ↓

     ↓

それでは答えです。

 

 

 

 

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