クレームは怖くもなければ貴重でもない

歯科医院経営をある程度続けていれば
クレームの1件や2件は発生するものです。

 

そもそもクレームは発生しにくいようにしておくことが
最も効果的なクレーム対策です。
何しろ発生してしまうとそのクレームの処理を
最優先にせざるを得ないことが多いからです。

 

こんにちは、株式会社120パーセント代表、
小さな歯科医院、クリニックの集患コンサルタント、
歯科医師の 近  義武 です。

 

「クレームは医院の改善点を教えてくれるありがたいものだ。」
「クレーマーは納得させればヘビーユーザーになってくれる」

 

よく聞く話ですし、そういうことも無きにしも非ず…
いっていることは間違っていないかもしれません。

 

でも、こんなことを真顔でいう歯科の経営コンサルタントがいたら、
私はその方とはそれまでよりも少〜し距離を置かせてもらって
お付き合いはほどほどに抑えるようになるでしょう。

 

なぜか?それは大した理由ではありません。
そのコンサルタントには歯科医院経営の現場の経験が乏しいか、
あっても『忙しい繁盛医院』を経験したことがないはずだから。

 

クレーム処理の実際

 

実際にクレームを受けて、初動の処理をするのは
繁盛歯科医院であるほど院長・勤務医以外のスタッフが行うことになります。

 

ドクターの手が塞がっている時間帯が多いわけですから
必然的にそうならざるを得ません。

 

クレームの97%以上は待ち時間やアポイントの間隔、資格確認などへのクレームで
本来の歯科医療に対してのものではないというデータもあります。

 

そうはいっても、ドクター以外のスタッフもヒマではありません。
中規模以上の歯科医院では受付スタッフが複数名いるところもありますが
仕事量が多いからいるのであって、のんびりしてはいません。

 

レベルが高いスタッフ程、気付くことも増えますし
いい加減な仕事もしませんから、常に時間に追われているものです。

 

クレーマーが納得する対応をするためには
その対応に当たるスタッフの本来行うべきだった他の仕事を
他のスタッフ全員でリカバーしなくてはならなくなります。
しかも待ったなしでです。

 

クレーム対応に手間取ってしまって、
クレームとは関係なくたまたま来院していた患者に
待ち時間の増大などの実質的な迷惑や、
大きな不快を感じさせるようではさらなるクレームを生みかねません。

 

クレームは発生してしまったら
非常に厄介なゲリラ豪雨みたいなものなのです。

 

日本人はある意味おとなしいので、仮に不満を感じても
クレームをつけるという行動に出るのは4%ほどです。

 

その4%の珍しい人中で、まともな理由でクレームをつけてくるのは
ごく僅か、1%強と言われています。

 

つまり100人のクレーマーがいたとして、
1人か2人しかまともなクレームがないということです。
ほとんどが時間泥棒であり、歯科医院にとっては迷惑な存在です。

 

クレーマーがあまりに自己中心的な考えや理不尽な要求をつき付けて
無理難題を押し通そうとするなら、ウチの歯科医院ではできないと
静かに丁寧に、でもハッキリと伝えるしかありません。

 

その上で「他の歯科医院でならその要求に応えてくれるかもしれない」と
クレーマー本人の「退出」という選択をやんわりと誘導するくらいしか
実際にはできることがないのです。

 

その結果、そのクレーマーがあなたの歯科医院の患者ではなくなっても
それはそれで「時間泥棒」がいなくなるのですから
歯科医院経営上はむしろ「利益」だと割り切ります。

 

『そんなことをしたら口コミで患者が減る…』と怖がっていませんか?
そんなクレーマー体質の人が親しくしているのは
やっぱり同じようなクレーマー体質の人がほとんどです。

 

『それでも患者は患者。貴重な「お客さん」だし診てあげたい』
という奇特な方はそれはそれで構わないとは思います。

 

ただし、まともな患者やスタッフなどには
余計な負担がかかってしまう可能性を十分に認識して下さい。

 

クレームから得られるには、まずは全てのクレームを検討・分析して
「1%のまともな意見」を探りださなくてはなりません。

 

さらに対策や教訓などにそのクレームを昇華させて初めて
『そのクレームが役に立った』と言える状態になります。

 

歯科医院経営を長年続けていれば、
不都合を生みやすいオペレーションなどはそれなりに改善・洗練されます。
クレームで気づかされることはさらに少なくなります。

 

クレームをありがたがる歯科医院もあるでしょうが、
それは発展途上の一部の歯科医院に限った話です。
自らクレーム予防策を見つけられないレベルだったということです。

たいていの歯科医院ではではクレームのほとんどは
「迷惑な言いがかり」でしかありません。

 

ごく稀にいる「まともなクレーマー」に気づけるように
初動対応をするスタッフに注意喚起したり
これまでの実例などを話したりして教育しておきましょう。

 

それ以上にはクレーマーやクレームをありがたがる必要はありません。
高圧的になってはいけませんが、歯科医院経営、患者管理においては
歯科医院が我が主導権を握っていなくてはなりません。

 

手綱をしっかり握ったまま快適な歯科医療の提供を目指せば
クレームになる事態はほとんど発生しなくなるものです。


考えてみましょう

さて、それでは恒例のシンキングタイムです。

 

歯科医院でのクレームで最も多いのは
予約や待ち時間に関することです。

 

希望通りの日時に予約が取れない…
待ち時間が長い、長過ぎる…
診療の順番がおかしい…

 

患者にわかりやすい不満なので多くなるのも当然といえます。

 

では次に多いクレームはいったいどんなことでしょう?
コレをクレームだと感じていない院長もおいでなようなのですが…

どんなことでしょうか?

 

 

せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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     ↓
     ↓
     ↓
(ここは考える時間です)
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     ↓
     ↓
それでは答えです。

 

 

 

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