歯科医院に長電話をかけてくる患者に共通する3つの気質
あなたの歯科医院に電話をかけてきて
いつまでたってもその電話を切ってくれない患者…
あなたはスタッフにどう指示をしていますか?
こんにちは、株式会社120パーセント代表、
小さな歯科医院、クリニックの集患コンサルタント、
歯科医師の 近 義武 です。
「そちらの歯医者の初診料はおいくらですか?」
私のクライアントから聞いた話です。
この一言から始まって、その後延々と質問を続けて、
30分近くも電話を切らない人(患者)がいたそうです。
この電話に付き合わされたおかげで、
他の仕事がほとんどできなくなってしまい
受付のスタッフが困り果てていたと後から報告されたとのこと。
そこで急遽、次の院内ミーティングでの議題にしてみたら
似たようなことはクライアントの院長が思った以上に
たくさん起こっていたとわかったそうです。
スタッフ全員で話し合った結果、議論が白熱して
院内改善のいいきっかけになったと喜んでおいででした。
確かにそういう「困った電話」は
“近”のところにもたまにあります。
「初診料」に限らず、「○○の治療費」とか
金額もですが、治療法を尋ねてくることもあります。
来院してくれる可能性がある、近隣お住いの方ならまだしも
飛行機の距離においでの方からの電話となると
その電話にお付き合いするのもそれなりの限度があります。
人のいい受付スタッフだと
話の長い患者につきあってしまって業務が滞ったり
実際に来院している患者に迷惑をかけてしまったりもします。
正直なところ、私でも
そういう患者は一体どんな思考回路を持っているのかとか、
まだまだ医療機関の立場って弱いなぁとか
そういうネガティヴな感情を持ってしまいがちです。
しかし、歯科医院の院長としては
そのままスタッフに「まぁ、うまいことやってくれ」と
丸投げにするわけにも行かないでしょう。
その対処によっては
おかしな風評を流布されるかもしれません。
歯科医院の内外で起こったことの責任は最終的には全て
院長であるあなたの肩にのしかかってきます。
こんなくだらないことで
せっかくこれまでコツコツと築いてきた信用や期待を
ご破算にしてしまうことにしてしまっては
それこそ泣くに泣けません。
ですから「くだらない」ことでも
その対処だけは間違わないようにしなくてはなりません。
的を射た対処を行うには
相手を知っておく必要があります。
『敵を知り、己れを知れば、百戦危うからず』
というやつです。
ではこんな電話をかけてくるような人(患者)は
どういう傾向、どういう気質を持っているのでしょうか…
電話で『初診料』を尋ねてくる患者気質 その1
治療も金額も「診てみないとわからない」ことが理解できない
金額を決めるためには治療内容を決めることが必要…
治療内容を決めるためには確定診断が必要…
確定診断をするためには各種検査が必要…
百歩譲って、問診は電話でできるかもしれませんが、
視診も、触診も、その他すべての検査は
当然ながら電話やメールですむものではありません。
我々歯科医師にはそれが十分にわかっていますから
「予約を決めて来院してください」としか
他に言う言葉がありません。
しかし、この気質の方(患者)は
この事実をいかに丁寧に説明したとしても
ちっとも理解しようとしない、もしくは全く理解できません。
結局のところ、話を理解してもらえなくて長引きそうと
電話を受けたスタッフが判断した時点で
これ以上電話では進展はないと宣言して
半ば強引に予約を取るか、電話を切るしかないのです。
電話で『初診料』を尋ねてくる患者気質 その2
電話で尋ねるのは無料だと決めつけている
「初診料」を尋ねてくるような患者は
今まであなたの歯科医院に来院したことのない
『新規患者』である場合がほとんどです。
ぶっちゃけて言えば、
あなたの歯科医院の患者になってもいない方に
あなたやスタッフの有益な時間を削ってまでも
ホスピタリティの限度を超えた価値提供を
しなければならない義理はないのです。
保険制度にも「電話再診料」の規定はあっても
「電話初診料」はありません。
無償の価値提供はあなたやあなたの歯科医院の
ステイタスも落とすことになります。
「タダで」これをしてくれる、あれもやってくれる…
こういう認識は百害あって一利なしです。
我々はどこかの便利屋ではないのです。
仮にその患者が通院することになっても
扱いづらい患者になることはほぼ間違いありません。
親切心を出して対応することが
扱いづらい患者を生み出し、増長させているのです。
これほどバカバカしいことはありません。
厳しく接することも愛情の1形態です。
甘やかしすぎはその患者のためにもなりません。
やはり、ここでも早々に予約を取るか、
丁重に電話を切ってしまうしかないのです。
電話で『初診料』を尋ねてくる患者気質 その3
歯科医院側の時間にはすべてに
コストや機会損失が発生することを理解できない
こういう方(患者)の電話で
あなたやスタッフの時間を奪われることで
もっと生産性の高い仕事ができなかったり、
ランニングコストが無駄に費やされたりします。
このことはスタッフでも
理解できていないことがあります。
(場合によっては院長も…)
「患者と電話をしているから十分に仕事をしている…」
もっと言えば、
「勤務時間中にそこに居ることが仕事…」
と本気で思っていたりします。
時間やコスト、機会損失などについて
理解ができているスタッフなら、
予約を取るなり、再考を促すなりして
早めの決着を図るものです。
院長であるあなたとしては
そういう対応が臨機応変にできるように
スタッフを教育していかなくてはなりません。
あなたが考えるべきこと
- 治療も金額も「診てみないとわからない」ことが理解できない
- 電話で尋ねるのは無料だと決めつけている
- 時間には全てにコストや機会損失が発生すると理解できない
ここであなたが考えるべきなのは
こういった方をあなたの歯科医院に
患者として迎え入れたいのかどうか、です。
私はストレスを抱えたまま診療をしたいと思わないので
『来てもらわなくてもいい』という考えです。
診てくれという患者を無条件で拒否はしませんが、
私の歯科医院で私が定めたルールに
従うことができないなら、やんわりお断りします。
ここはあなたの価値観で変わってきます。
歯科医師として、歯科医院の院長として
認められている裁量の中であなたが決めれば良いことです。
そしてあなたが決めたことをスタッフにも理解させて、
どのような対処や行動をとるべきかをあなたが指示するか、
院内でマニュアル化・ルール化するのです。
あなたの価値観がブレていると
あなたの指示には一貫性がなく、
マニュアルやルールも形骸化します。
あなたはどういう患者を迎え入れたいのか、
どんな患者はノーサンキューなのか、
あなた自身の心に問いかけてください。
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考えてみましょう
さて、それでは恒例のシンキングタイムです。
歯科医業は実店舗を構えていて、
患者との連絡の中心は今でも電話です。
それゆえに
電話にまつわる様々な問題が発生します。
予約の確認の電話を患者にしたらキレられた…
なんてことも少なからず起こります。
当然、受付のスタッフが
窓口で来院患者との対応・対話をしている最中に
電話がかかってくるということも起こります。
ではそんなときに、
基本的にはどちらを優先するべきでしょか。
A、窓口で対話中の患者
B、電話の相手
せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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(ここは考える時間です)
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それでは答えです。
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