モチベーションと飛躍を同時に手に入れる「4つの自由」というキーワード⑶
飛躍を考えるなら、
目指すもの・見据えるものが不可欠です。
闇雲におかしな方角に向かって飛んでは
むしろ逆効果になります。
こんにちは、株式会社120パーセント代表、
小さな歯科医院、クリニックの集患コンサルタント、
歯科医師の 近 義武 です。
歯科医院の院長に限らず、
全ての経営者が獲得を目指すべきだと捉えている
『4つの自由』について話しています。
この4つの自由を手に入れれば
おおよその『幸せ』はあなたのものになるはずです。
もちろん満たされない部分もあるでしょうが
そこは『個別の価値観の領域』になるところでしょうから
4つの自由を駆使して満たしていけばいいと考えます。
4つの自由のうちの『時間的自由』についての
獲得すべき理由や得られる未来を前回話してきました。
そこで今回は『対人的自由』について話していきます。
モチベーションと飛躍を同時に手に入れる「4つの自由」
その2 『対人的自由』
『対人的自由』は依存しないところから始まります。
「誰かに依存する」というのはいろいろなパターンがあります。
わかりやすい例から行きましょう。
「依存」という観点から見た『対人的自由』
1、スタッフ・勤務医に依存
どんな院長でも優秀なスタッフは欲しいものです。
私だってそう思います。
しかし、その優秀なスタッフに
頼り切るような診療体制にすることはしません。
それが「依存」だからです。
もしそのスタッフが急にやめることになったら
リカバリーが大変ですし、やめられては困ると思って
言いたいコトも言えないような状況を作りたくないからです。
あるスタッフにしか使えないような診療体制上の
重要な機器やシステムが存在するなら
診療はそのスタッフに依存していることになります。
勤務医についても同じです。
もしその勤務医が辞めるとなった際に
患者もごっそり連れて行かれるとなれば
歯科医院の経営そのものを彼に依存していることになります。
あなたと勤務医が同時に稼働しているなら
このような状況は起きにくいですが
分院長として丸投げしているようだと
それなりの頻度で発生するようです。
従業員を使うということは
「依存」せず、バックアップが随時可能な状態で
その者のポテンシャルを最大限使うことを目指すものです。
「依存」という観点から見た『対人的自由』
2、口コミしてくれる患者に依存
あなたは来院する患者のうち、どれくらいの割合が
「紹介患者」なのかを把握していますか?
そしてそれぞれの「紹介患者」が誰に紹介をされて
来院しているのかを把握しているでしょうか?
実際調べてみるとわかるはずですが、
紹介をしてくれている患者は
ほんの数名に限られているはずです。
コンスタントに紹介をし続けてくれる患者となると
さらに限られてきます。
それがたった1人に集中していて
しかもその紹介患者が相当数にのぼっていたら、
あなたの歯科医院経営は
その患者に依存していることになります。
あなたやスタッフがその患者の機嫌を損ねたり、
本人が気まぐれを起こしたりして
患者の紹介をやめられると、
そのとたんにあなたが困ってしまう様な状況は
決して作ってはいけません。
「依存」という観点から見た『対人的自由』
3、金主・出資者に依存
あなたに出資をしてくれている人物がいるとします。
その方が放任主義であれば問題はあまりありませんが、
経営に注文を付けてくるようなら厄介です。
完全に無視するわけにもいかず、
あなたは対応に苦慮するコトになります。
下手に逆らって
「出資金を引き上げるから耳を揃えて返せ!」
と言われてしまうと困ったことになるのは
目に見えているからです。
これも金策を「依存」した結果ということができます。
金融機関からの借入金ならば、通常は
返済が滞らない限り経営に口出しはありません。
個人的な金銭貸借、もしくは出資には
「依存」しているそれなりの対価を覚悟すべきでしょう。
このように
歯科医院経営に多大な影響を及ぼしてしまうことや
失うと非常に困ってしまうようなことが
ある人物の意思や動向に左右されてしまうなら
それは『依存』というコトになります。
あなた1人で複数の『依存』を
抱えていることもありえます。
事あるごとにあなたの『意思』は
あなた以外の人間に左右され、
ねじ曲げられるということです。
その状況は『自由』にはほど遠いものです。
代替となるシステム・経路・方法などを用意して
「依存」を解消すること一歩ずつ進めていきましょう。
あなたの「感情」の観点から見た『対人的自由』
さらにもう1つ、
この「依存」とは別の面が『対人的自由』にはあります。
人間関係は「依存」のように
理由があるからこそままならないものもあれば、
あなたの感情や相性のように理由が明確でなくとも
係わりを持ちたい・持ちたくないが
湧き出るものもあります。
簡単に言ってしまえば
「付き合いたくない人物とは付き合わずにすませたい」
「付き合いたい人物とだけ付き合っていたい」」
ということです。
我がままといえばそれまでのことですが、
嫌な相手と仕事をしたくはないですし、
楽しいことは気にいっている相手と一緒にしたいというのは
正直で大きな欲求でもあります。
あなたの「感情」の観点から見た『対人的自由』
1、スタッフ・勤務医に対する感情
あなたは院長で経営者です。
人事の決定権は常にあなたにあります。
従業員はどんなに優秀だろうと、
どんなに患者受けが良かろうと
あなたが気にくわなければやめてもらう方が
結局はお互いに幸福です。
もちろん、退職を労働争議に発展させてしまうのは
第三者などが介入してきたりして面倒が拡大します。
その点はそれなりのテクニックが必要になりますが、
それでもやめてもらうべきだとあなたが判断したなら
その方向に持っていくべきです。
これは外部スタッフだろうと
出入りの業者の担当者だろうと同じことです。
嫌いな人間と一緒には最終的によい仕事はできません。
嫌いな人間が周囲にいるなら速やかに排除すること。
すぐ排除できないなら、排除可能となる条件を整理して
一刻も早くその条件を整えてください。
また、そもそもそういう人物と一緒に仕事を
しなくてはならない状況を作らない工夫もしておきましょう。
それが『対人的自由』を手にする第1歩です。
あなたの「感情」の観点から見た『対人的自由』
2、患者に対する好き・嫌いの感情
患者も同じです。
人間的に係わり合いになりたくない患者、
どうしても診療したくない患者は
排除する努力をするべきです。
穏やかに、かつ自主的に
転院してもらうのがベストです。
あなたにも経験がおありでしょう。
ちょっとした親切心を出して診てあげたら
しつこく無駄な質問をしてくる…、
文句が多い…、金払いが悪い…、
キャンセルや変更を繰返す…
そんな患者はあなたにとっても経営にとっても
得になることが全くありません。
人件費や効率を考えたら赤字です。
あなたやスタッフ、さらには他の患者までも
不快な気分にするくらいなら、
そんな患者はあなたの独断と偏見で
スパッと切ってしまうことです。
あなたにはそうする権利と義務があります。
他人から大人気ないと思われても
気にすることも、取り繕う必要もありません。
あなたは医療人でなおかつ経営者なのです。
あなたはわがままで良いのです。
わがままを通すための「治療技術」であり、
「接遇・接客」であり、「設備・システム」です。
あなたを支持してくれている
たくさんの常連患者を大事にするためにも、
お気に入りの患者をあなたのファンにするためにも
迷惑で困った患者は気後れすることなく排除しましょう。
あなたの「感情」の観点から見た『対人的自由』
3、その他の関係者への感情
いわゆる『義理』とか『しがらみ』と言われるものと
考えてもらっていいでしょう。
あなたの意思で楽しく付き合っているなら
特に何かを変える必要はないでしょう。
ただし、付き合いが苦痛なら
あなたは考えなくてはなりません。
その義理やしがらみを断ち切った場合
あなたにはなんらかの問題が発生すると思います。
その発生する問題と付き合いを続ける苦悩、
問題の発生を小さくする労力などの大きさを
比較して見てください。
こちらに関しては、付き合う頻度によっては
関係を継続しても構わないと思います。
付き合う頻度が小さいなら、
いつでもその関係を断てる条件を整えたまま
精神的に優位に立って関係を続けるという選択肢も
そう悪いものではありません。
人間というものは余裕があれば、同じ景色を見ても
異なる感情を持つことがよくあります。
その感情に従って行動しても問題ありません。
「自由」とは本来そうあるべきことです。
次回には『経済程自由』について話しましょう。
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考えてみましょう
さて、それでは恒例のシンキングタイムです。
「依存」は人的なものに限らず、
あらゆることに対して発生する可能性があります。
例えば「収入」の大部分を
インプラント治療から得ているなら
インプラント治療に『依存』ということができます。
インプラントの売上を伸ばすコト自体は
決して悪いことではありません。
しかしそればかりということになると、
何かあった時のリスクが高くなります。
『依存』はいつの間にか、しかも徐々に
形成されていくことがよくあります。
依存の有無の確認には定期的なチェックが不可欠です。
なんだか面倒で手間がかかりそうに思えますが、
実は意外と簡単にできるものです。
それはあるモノを探せば良いだけのことです。
みつかればそれは『依存』もしくはその成りかけです。
みつからなければ一安心できます。
この探すべきあるモノとは何でしょうか?
せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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(ここは考える時間です)
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それでは答えです。
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