やっぱり歯科経営に必須なアノこと
こんにちは、歯科医師で経営アドバイザーの 近 義武 です。
先日書いた、三井越後屋(三越の前身)の記事が
思いのほか好評だったので、近年の百貨店業界の話を少々。
百貨店業界のことはウォッチの対象にしています。
消費者のあり方やそれに対する各百貨店の対応、
経営状況の推移などによって「今」が垣間見えるからです。
やっぱり差別化戦略
400年前の三井越後屋のブレイクが
他の呉服屋との差別化戦略だったように、
現代においても百貨店の差別化戦略は
低迷する業績の打開策として用いられています。
多くの人が『百貨店』に抱くのは
「高級」「富裕層」「百貨 (多様な品揃え)」
といったイメージとなっています。
訪日外国人の急増を背景に一息ついているようですが、
バブル崩壊以来続く “百貨店離れ” は
まったく解決していないというのが実情のようです。
特に若年層は百貨店を、
「ちょっと裕福なジジ・ババ向けの
ショッピングセンター」と認識しています。
それぞれの百貨店は現在進行形で
「同業他社」(他の百貨店)との差別化、
「競合他業種」(ショッピングセンター等)との差別化を
形にしつつあるところです。
これらを若年層にわかりやすく、かつ
「お得」が見える形で提示できるかが
今後の浮沈のポイントとなるでしょう。
現在の百貨店業界3強といわれているのは
「三越伊勢丹ホールディングス」
「Jフロントリテイリング」(大丸松坂屋)
「高島屋」
差別化戦略が三者三様なのが実に面白いのです。
三越伊勢丹ホールディングスの場合
ここの戦略は「百貨店のセレクトショップ化」
ともいうべきものです。
仕入れ・品揃えを中心に
自社の担当範囲を拡げることにより
商品の細かい部分まで「三越伊勢丹カラー」を
前面に打ち出していこうというわけです。
伊勢丹メンズ館の大成功に乗る格好で
「百貨店として従来のやり方の洗練」戦略です。
Jフロントリテイリング(大丸松坂屋)の場合
対照的な戦略を取るのがこちら。
この戦略は「専門店ビル化・賃貸ビジネス化」
といえるものです。
自社の担当範囲を縮小して売り物や売り方を
全て外部に委託して行くやり方で、
ショッピングセンターに近い戦略です。
売り場を賃貸してしまえば、売上があってもなくても
一定の収益が確保できるだけでなく、
比較的簡単に新しいお店や商品を
取り入れやすくなります。
トレンドに沿った商業施設作りによって
若い層を取り込んでいこうという
「新しい百貨店像」を目指しています。
高島屋の場合
ある意味立ち後れている感が強いのがここです。
あえていうなら「トレンド追随型」です。
経済成長と円安を背景に
急騰するアジアからの需要を捉えよう…
あまり、先の展望・ビジョンが見えない
はっきり言って場当たり的な戦略に思えます。
専門家ではないので
そう偉そうなことを言う気はないのですが
他の2強に比べると物足りなさがあります。
あなたの歯科医院は?
差別化戦略とは、あなたの『決意』であり
あなたが患者にする『約束』でもあります。
よほど見当違いでなければ
どんな決意でも“近”はOKだと考えています。
それを実現可能にするのが“近”の仕事です。
あなたの歯科医院は
『どこが他の歯科医院と違う』のでしょうか。
その違いは『患者に何をもたらす』のでしょうか。
患者に得るものがない差別化戦略は
自己満足の宣言に過ぎません。
あなたは何を決意しますか?
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考えてみましょう
さて、それでは恒例のシンキングタイムです。
百貨店業界にも長年抱え込んでいる悩みがあります。
『差別化のしにくさ』がそれです。
「何でもそろっている」ことが
百貨店のアイデンティティの最重要点だからです。
歯科医院にも『差別化のしにくさ』はあります。
特に保険診療は患者にわかるほどの
違いを出すことは非常に難しくなっています。
だからこそ自費診療に活路を見出そうとする
あまたの歯科医院が採用している自費メニューも
それほどの違いがありません。
百貨店と歯科医院、
どちらも差別化はしにくいのは確かです。
しかし、あなたには百貨店と違って
『絶対的に差別化できること』があります。
それはどんなことでしょうか。
せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
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(ここは考える時間です)
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それでは答えです。
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